only



朝コンビニで買ったおにぎり2つと水筒を机の上に置き、袋から出そうとしたとき。


「わっ!」


後から肩を叩かれて、声が出ないほど驚いた。


言うまでもなく、陽太。

「びっくりした?」

いたずらっ子のような無邪気な笑顔を見せる。
ほんとにこの人は…色んな表情を持ってるな。


でもどんな角度から見てもどんな表情でも、整っているものは整っている。

だから…


周りの視線が、少し痛い。

いや、私ではなく、私と話している陽太に向けられた視線だ。

「少女マンガに出てくる屋上とかは立ち入り禁止だし、食堂いこーよ」


500円玉を私に見せて言う。

私はおにぎりあるんだけど……。


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