愛情の鎖 「番外編」〜すれ違いは蜜の味〜。
「コウさん以外の男の人は受け付けません」
恥ずかしいけど、本音を溢す。
正直に呟くと、コウさんの瞳がそれを観察するように真剣なものに変わる。
「私はコウさんだけのものです」
だって嬉しい。
彼の独占欲が。コウさんのストレートな気持ちがくすぐったくてしょうがないんだもん。
「……やきもち、妬いてくれたんですか?」
確かな思いでそう尋ねれば、返ってきた表情は真っ直ぐで焼けるような熱い眼差し。
「それ以外何がある」
「意外です。コウさんでも焼きもち妬くんですね?」
「普通は妬くだろう…」
その言葉に嬉しさが募る。
不謹慎だけど、やっぱり嬉しくてしょうがない。
「ふふ…」
「なにを笑ってる」
「だって可愛いから」
ようやく分かった。
好きな人にやきもち妬かれるのってこんなに心地いいんだ。
それでいてくすぐっくて、気持ちが満たされて…、やっぱり顔がにやけちゃう。
身をもってそれを実感しちゃったよ。