愛情の鎖 「番外編」〜すれ違いは蜜の味〜。
「暫くまた忙しくなると思うが1ヶ月後、必ず迎えに行くから」
それは…、その間会えなくなるってこと?
真剣な瞳に心が揺さぶられる。彼はけっして冗談で言ってるようには見えないし、むしろ何かを決意した清々しい顔をしていた。
「悪いようにはしない。むしろ期待して待っててくれたら助かる」
「……わかりました……」
不安だけどしょうがない。
また1ヶ月コウさんに会えない日々が続くのだと思うと、当然寂しさが込み上げるけれど、コウさんがここまで言うのだから致し方ない。
「今日はその分たっぷり愛してやるから」
「ひゃっ……んっ…!」
下腹部に刺激が入り込み、何も考えられなくなった。
再びコウさんの熱いキスが首筋に、色んな場所に降り注ぐ。
甘い痺れに目の前がチカチカとして真っ白に染まっていく。
「次会えた時、新年会も兼ねて改めてクリスマスのやり直しでもやるか?」
耳元でそう囁かれ、コクコクと頷いた。
こんな時にそんな約束はずるい…
そう思ったけれど、そんな一言で楽しみに待つという心構えができてしまった。
やっぱりコウさんには敵わない。
私なんかよりも2枚も3枚も上手のようで、翻弄されずにはいられない。
だけどもずっとこうして彼の隣にいたい。
今日は色んなことがありすぎて大変な1日だったけれど、そんなことを願ったクリスマスは忘れられない、彼との特別なものになった。