愛情の鎖 「番外編」〜すれ違いは蜜の味〜。

「もっと喜ぼうよ」

「これでも喜んでるよ」

「ふふ」


和やかな雰囲気の中結局私の左隣にはコウさん、右隣に唯さんが座ると和やかな雰囲気でお祝いを兼ねた食事会が始まった。

聞けばなんと唯さんのお腹の中には敦士さんとの赤ちゃんが…

唯さんはこのタイミングでお仕事を退職するみたいでそのお祝いも兼ねているんだとか。


「わぁ、おめでとうございます!今何ヵ月になるんですか?」

「ちょうどね、安定期に入ったところなの」

「そうなんだぁ。まだあまりお腹は目立ってないですね」

「そうそう、今からよ。ドドンッと出てくるんじゃないかしら?」


私は嬉しくて目を輝かせる。

だって唯さんに赤ちゃんが産まれるんだもん。こんな嬉しいことはない。楽しみすぎるよ。


「産まれたら絶対教えてくださいね」

「もちろん。それ以前にこれから暇になるからちょくちょくランチの相手してくれると嬉しいんだけど」

「もちろんです!私でよかったらぜひ!」


友達と疎遠になってしまった私には願ってもないお言葉だ。
嬉しくってつい、顔が綻んでしまう。
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