愛情の鎖 「番外編」〜すれ違いは蜜の味〜。

※※※


「晃一くん、今日もまだ張り込みすんの?」

「見て分かるだろ?そろそろ例の長崎が何かしらリアクションをするはずだからな」

「だよねぇ」


敦士がふぅ、と息をついて助手席に乗り込んでくる。

右手にコンビニの袋をぶら下げて、俺に中身を見せ「どれにする?」と目配せをさせて。


「晃一はいつものおにぎりとサンドイッチでよかったけ?」

「ああ」

「しっかしなぁ、こうも毎日コンビニ弁当が続くとさすがに味気なくね?体にも悪そうだし」

「何を今さら、つーかお前は家に帰れば唯の温かいご飯がいつでも食えんだろ?」

「まぁ、そうなんだけど」


そういいつつ、この一週間はまともに家に帰れた日は少ないんじゃないんだろうか?

俺達はまた新な事件を追っている。

それがまた厄介な案件でこの一週間はターゲットの長崎の監視でほとんど朝も昼も夜もないような感じだった。


「それより何でさ、こうも皆覚醒剤がほしいかね?」

「知るか、俺に聞くなよ」


次から次へと湧いてくる凶悪犯。大変な思いをして捕まえたと思ったらまた次。

一向に減らない事件追いかけるのはまるでいたちごっこ。

その度に俺達はこき使われて、毎回ヘトヘトになるまで働いている。
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