愛情の鎖 「番外編」〜すれ違いは蜜の味〜。
世の中は沢山の縁でできている。
日々生きている中で沢山の別れと出会いがあるけれど、そんな中私はある人と出会った。
というよりひょんなことから人を助けたのだ。
「あの、本当に大丈夫ですか?」
「ああ、助かったよ。どうもありがとう。お嬢さん」
此処は弦さんのお店。すっかり常連の私はいつものように此処に向かう途中、とあるおじ様を拾った。
いやいや、言い換えると道端で疼くまっていたのでどうしたのかと声をかけたのだ。
呼吸も荒く、顔色も悪いしでさすがに素通りはできなかった。
普通に考えて調子が悪そうな人をほっとけないもん。
駆け寄り様子を伺う。と、話を聞けば軽い熱中症のようだった。
だから救急車を呼ぼうとしたが、なぜかそれは止められた。