ずっとキミが好きでした。
「スタンバイ、オッケーか?」





「俺らは、大丈夫」





「翼は?」






「私も、大丈夫!」






「じゃあ…行くか」






先頭に立って歩く背中は、さらに大きく、頼もしくなっていた。














I believe in future. 信じてる。













ずっと信じて来て良かった。


私は今日もキミを信じて歌うよ。













ステージに上がると、スポットライトに照らされた。


眩しくて一瞬目を細めた。





今まで求めていた光。


ようやく掴むときが来た。



長い年月を経てひとつになった思いを歌にし、届けるんだ。






ステージ中央のマイクスタンドに近づく。


観客のボルテージも加速する。


歓声に飲み込まれないよう、深呼吸をしてマイクに顔を寄せた。







「皆さんこんにちは!Believeです!今日、皆さんの前で披露させていただく曲は、私にとって特別で大切で、言葉では言い尽くせないくらい強い思いが込められた、大好きな曲です。私の魂を込めて皆さんに届くように歌います。…ーーそれではきいて下さい、“アシタノツバサ”」
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