ずっとキミが好きでした。
“おれ”呼びに違和感を覚えたのは最近のことだ。



最近と言っても2年前。


高校に入学してから。



周りの女子が、明らかにおれを避けているんだ。


こっちを見て何を言うのかと思ったら、





「あの子、女だったの?!」





という心無い一言。








ーーそう、おれは一応、女。


“おれ”なんか言ってるけれど、れっきとした女。


髪型もショートカットだし、目もキリッとしていて身長は163センチのスレンダー。


一見女には見えないが、女としての機能もしっかり備わり、業務を遂行している。


おれと呼んでいるだけで男呼ばわりされるのだけは嫌だ。






だって本当は…







本当は…。
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