ずっとキミが好きでした。
「おはよう、みっくん」
「あっ…、おはよう、翼…」
「びっくりした?新しい土門翼をよろしくお願いします」
「あっ、うん…。よろしく」
おそらく、私のポニーテール姿に驚いたのだろう、言葉が流暢に出てきていなかった。
困惑気味のみっくんだが、もう昔の土門翼はいない。
らしくないと言われても、戻るつもりはさらさらない。
ニュー翼に早く慣れてもらいたかった。
「よっ、ばさお!」
みっくんの後方から、あの日結ばれたカップルが登場した。
新学期早々会ってしまうとは、なんとも複雑だが、ニュー翼は意外にも動じなかった。
「おはよう、明日音くん、なっつん。夏休み中、元気だった?」
私のその一言に驚いてなっつんは一歩後ずさりした。
あまりの変わりようとはいえ、私に対して少々失礼だ。
そして、ニックネームを封印された明日音くんは、私に噛みついてきた。
「おいおい、何だよその呼び方!?突然すぎて、オレ、ついて行けてないんだけど!」
「ついて行けてないも何も、私はあなたの幼なじみの土門翼。これが私なの」
そう言い放って私はテキパキと上履きを履いて教室に向かった。
さあ、どんな反応が見られるのか楽しみだ。
ドアを女性らしくおしとやかに開けて中に入ると、一気に視線が集中した。
誰も何も言わず、口をだらしなくあんぐりと開けて私の一挙手一投足を見つめていた。
「おはよう、加藤くん」
「あっ、えっ…ーーえっ!?…ーーあっ、はい。…おはよう…ございます」
うん、素晴らしいリアクション。
芸人だったら、百点満点。
でも残念ながら、騙されてもいないし、ドッキリ番組でもないんだ。
隣の席というだけで、驚かせるつもりはなかったから、加藤くんには本当に申し訳ないことをしてしまった。
私が謝る必要も本来は無いだろうけれど、心の中で「ごめん」とつぶやいておいた。
土門翼の第二章が幕を開けた。
「あっ…、おはよう、翼…」
「びっくりした?新しい土門翼をよろしくお願いします」
「あっ、うん…。よろしく」
おそらく、私のポニーテール姿に驚いたのだろう、言葉が流暢に出てきていなかった。
困惑気味のみっくんだが、もう昔の土門翼はいない。
らしくないと言われても、戻るつもりはさらさらない。
ニュー翼に早く慣れてもらいたかった。
「よっ、ばさお!」
みっくんの後方から、あの日結ばれたカップルが登場した。
新学期早々会ってしまうとは、なんとも複雑だが、ニュー翼は意外にも動じなかった。
「おはよう、明日音くん、なっつん。夏休み中、元気だった?」
私のその一言に驚いてなっつんは一歩後ずさりした。
あまりの変わりようとはいえ、私に対して少々失礼だ。
そして、ニックネームを封印された明日音くんは、私に噛みついてきた。
「おいおい、何だよその呼び方!?突然すぎて、オレ、ついて行けてないんだけど!」
「ついて行けてないも何も、私はあなたの幼なじみの土門翼。これが私なの」
そう言い放って私はテキパキと上履きを履いて教室に向かった。
さあ、どんな反応が見られるのか楽しみだ。
ドアを女性らしくおしとやかに開けて中に入ると、一気に視線が集中した。
誰も何も言わず、口をだらしなくあんぐりと開けて私の一挙手一投足を見つめていた。
「おはよう、加藤くん」
「あっ、えっ…ーーえっ!?…ーーあっ、はい。…おはよう…ございます」
うん、素晴らしいリアクション。
芸人だったら、百点満点。
でも残念ながら、騙されてもいないし、ドッキリ番組でもないんだ。
隣の席というだけで、驚かせるつもりはなかったから、加藤くんには本当に申し訳ないことをしてしまった。
私が謝る必要も本来は無いだろうけれど、心の中で「ごめん」とつぶやいておいた。
土門翼の第二章が幕を開けた。