ずっとキミが好きでした。
そしてぶらぶらしているうちに、その時はやって来た。
体育館に入りきらないのではないかと心配になるほどに人で溢れかえっている。
校内屈指の人気を誇るバンドの演奏ということで、生徒はもちろん、保護者や地域の人など一般来場者も大勢見に来ていた。
私はなるべく良い位置で見ようと一時間前から会場入りし、色んな団体の発表を見ながら、こっくりこっくりと船を漕いでいた。
ふと顔をあげると、私の目の前にはマイクやドラムセット、電子ピアノが既にセッティングされていた。
…いよいよだ。
これがもしかしたら…。
いや、大丈夫だ。
最後なんかじゃない。
はやる気持ちを抑えようとしていると、耳をつんざくようなキーンと言う機会の音が会場に鳴り響いた。
「では、続いては軽音部のステージです。皆さん盛り上がって行きましょう!」
体育館の照明が全て落ちた。
「走り出す my life」
明日音くんの声を合図として、スポットライトがステージの中央に当てられた。
明日音くんは…
笑っていた。
私のいない空間で笑っていた。
体育館に入りきらないのではないかと心配になるほどに人で溢れかえっている。
校内屈指の人気を誇るバンドの演奏ということで、生徒はもちろん、保護者や地域の人など一般来場者も大勢見に来ていた。
私はなるべく良い位置で見ようと一時間前から会場入りし、色んな団体の発表を見ながら、こっくりこっくりと船を漕いでいた。
ふと顔をあげると、私の目の前にはマイクやドラムセット、電子ピアノが既にセッティングされていた。
…いよいよだ。
これがもしかしたら…。
いや、大丈夫だ。
最後なんかじゃない。
はやる気持ちを抑えようとしていると、耳をつんざくようなキーンと言う機会の音が会場に鳴り響いた。
「では、続いては軽音部のステージです。皆さん盛り上がって行きましょう!」
体育館の照明が全て落ちた。
「走り出す my life」
明日音くんの声を合図として、スポットライトがステージの中央に当てられた。
明日音くんは…
笑っていた。
私のいない空間で笑っていた。