ずっとキミが好きでした。
「明日音くん、そこに居るんだよね?私…ーー翼です。明日音くんが心配だから来たんだ。迷惑承知で今日から毎日通うから。あと、なっつんだけには毎日連絡してあげてね。きっとものすごく心配してると思う。女の子の心は移り変わりやすいからね。気をつけなよ。…じゃあ、また明日」







私は毎日しつこく橘家に通うという強硬手段に出た。


毎日通われて家にいるのが苦痛になり、外に出るようになれば…という安易な考えだ。


いくら考えてもこれ以上の名案は思いつかなかった。


家を知っているという幼なじみの特権を有効活用するのだ。




私の“橘明日音もぐら脱出作戦”が始まった。
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