ずっとキミが好きでした。
「ばあちゃん、今年はね、お父さんたちのところ行けなくなった。イルミネーション見に行こうってみっくんが誘ってくれて…」
「そうか。なら、ばあちゃん一人で墓参りして来る。ワシのことは心配せんでいいから、楽しんで来なさい」
クリスマス当日まで私は迷った。
この日は私にとって大切な日で、決して忘れてはいけない日だから。
ばあちゃんは一人寒空の下、バス停までの長い田んぼ道を歩き、30分以上バスに揺られ、私の父母が眠るあの場所へ行くのだろう。
前日、私と作った団子が、祖母の手づくりのトートバッグに入れられていた。
私はそれを見て、祖母に申し訳ない気持ちが沸々と沸き上がって来た。
自分だけ楽しむなんて…。
でも、みっくんとの約束も破りたくなかった。
玄関先で祖母を見送って、私は身支度を始めた。
丸まった祖母の背中が脳裏に焼き付いてしばらく忘れられなかった。
私の中には罪悪感が生まれ、どちらにしてもこれは避けられない。
クリスマスを存分に楽しめるように、鏡の前で必死に笑顔を作った。
どこか不自然だが、気にしていられない。
あと数時間でみっくんがやってくる。
私にはそれまでにしなければならないことがある。
鏡に映る自分の顔を凝視する。
決断…だ。
その時は刻一刻と迫って来ていた。
「そうか。なら、ばあちゃん一人で墓参りして来る。ワシのことは心配せんでいいから、楽しんで来なさい」
クリスマス当日まで私は迷った。
この日は私にとって大切な日で、決して忘れてはいけない日だから。
ばあちゃんは一人寒空の下、バス停までの長い田んぼ道を歩き、30分以上バスに揺られ、私の父母が眠るあの場所へ行くのだろう。
前日、私と作った団子が、祖母の手づくりのトートバッグに入れられていた。
私はそれを見て、祖母に申し訳ない気持ちが沸々と沸き上がって来た。
自分だけ楽しむなんて…。
でも、みっくんとの約束も破りたくなかった。
玄関先で祖母を見送って、私は身支度を始めた。
丸まった祖母の背中が脳裏に焼き付いてしばらく忘れられなかった。
私の中には罪悪感が生まれ、どちらにしてもこれは避けられない。
クリスマスを存分に楽しめるように、鏡の前で必死に笑顔を作った。
どこか不自然だが、気にしていられない。
あと数時間でみっくんがやってくる。
私にはそれまでにしなければならないことがある。
鏡に映る自分の顔を凝視する。
決断…だ。
その時は刻一刻と迫って来ていた。