ずっとキミが好きでした。
みっくんと別れ、私は家までの残り一キロを歩いていた。



時刻は6時50分。



街灯がほとんど無い田んぼ道は、暗くてあまり前が見えない。


昼過ぎから降り出した雪が積もり始め、道路は所々凍結している。


人生初のブーツで足が疲れ、雪が染み込んで爪先がジンジンと痛んできた。











ーーふと思い出す。





13年前の今日。





私は…













家族を失った。





この世で一番大切だった両親を事故で亡くした。




今日みたいに雪が降り続いていて気温が下がり、路面が凍結していた。













「お父さん、お母さん…ーーごめんなさい」












気が付くと、熱いものが頬を伝っていた。
< 98 / 115 >

この作品をシェア

pagetop