ブルーベリーララバイ
栞がいるグループは、やはり不良っぽいという言葉がぴったりなのか、クラスの中でも一際目立つ存在だった。

この学校でも、やはり不良っぽい子がクラスにそれぞれ数人はいる。

雰囲気が違うからそれはすぐにわかる。

おそらく早々に化粧が濃くなった彼女たちは、中学のときは、”不良”と呼ばれる子たちだったんだろう。

私が信じられないのは、彼女たちは、授業中にも化粧をし始めたことだ。

まあ同じ女子だから、綺麗になりたい気持ちは同じだと思うけれども。

でも普通、授業中に化粧するか?

と、私は彼女たちの行動が同世代なのに理解できなかった。

綺麗にお化粧をして、彼女たちは彼氏がいるのかな?

と、あたしには、彼女たちを理解できなかったけど、彼女たちがしていることが、あまりにも私の常識というやつからはずれていたので、逆に興味深かった。

だからといって、彼女たちと積極的におしゃべりするわけでもなく、あたしは遠目に彼女たちを観察した。

化粧したら可愛くなるかな?

翔太はなんて言うだろう?

翔太とは、お互い約束したわけでもないが、一緒に電車に乗るようになっていた。

20分足らずの時間だけども、毎日うきうきしている自分がいる。

周りから見ると、きっと彼氏と彼女に見られるだろう。

でも、あたしたちはつきあっているわけではない。

翔太はあたしのことどう思っているのだろう?

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