ブルーベリーララバイ
でも、あたしは嫌いだったんだ。
集団で人と同じことしかしないのって。
誰か一人に反感をかわれて、理由があっていじわるされるならば理解できる。
どうして関係のない人たちまでつるんで、一人を集中攻撃するのか。
それを考えたら、バカらしく思えた。
だから学校へ足が向かなくなった。
義務教育だから行かなくちゃならないことはわかっていたけれども、行く必要のない場所に行く意味ってあるの?
私のいじめのことは、後になって親は先生から聞いて知ったらしい。
ただ、両親は仕事をもっていて、二人とも朝早く出掛けていく。
私は彼女たちが家を出て行ってから、戸締まりをして学校へ行くのだった。
不登校になった最初の頃は親も気付かなかったけれども、数日無断欠席をしたので、夜、先生から電話がかかってきた。
あたしが学校へ行っていないことを先生から親は聞いたみたい。
ただ、親もそのとき、体操服が洗濯物に出ていないことから、何かを悟っていたようである。
体操服はいつのまにか私の荷物から無くなってしまった。
きっと誰かが捨てたのだろう。
テレビドラマとかでやってるじゃん。
そういう風景。
学校へ行かなくなった私の元へは、担任の先生が何度か家に来た。
親も、そんなに行きたくないなら、と言って無理に私を学校へ行かせようとしなかった。
先生が来る日は、会社を半日休んで親は先生と話をしてくれた。