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物事がうまくいかない上に、それが連続するのはよくある事かも知れない。ましてや働きに出たばかりともなれば、うまくいかないことがほとんどで、時たま訪れるひと握りの成功の為に日々努力をするものだ。

私だってそうだ。もう新人とは呼ばれなくなるほど長くこうして働いているが、いつまでたってもその道で成就することなく、うだつの上がらない毎日。

しかし、客観的に省みても充分な努力はしていた。他人からの評価から考えても、能力だって申し分ない筈であるのだ。そんなものの所為にする等、言い訳のようで嫌だったのだが、実質成果が上がらないのは度重なる不運の所為であるとしか言いようがなかった。それが運命論や神の存在を語ってしまうほど毎度の話であった。

防ぎようの無い理由で毎回得られたはずの成果は空中に消え去るか、他人のものとなる。

今の仕事が好きなのだが、向いていないのだろうか。

そんな考えが心を暗く深いところへ落とし、いつでも頭を悩ませた。
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