「俺はね、仕事っていうのは好きかそうでないかで選べるならそうしたほうがいいと思うんだ。」

「好きか嫌いか…」

「そう、色々あってもやっぱり好きな仕事をできるのは幸せなことだと思うよ」

「まあ職種は良いとして、環境があまり良くないのかもしれないね。周りのミスがほとんどのようだし。」

実は、もう自分の中ではこの仕事を続けていくのは固く決まっていて、ただ、不安に思ってしまうのを誰かに背中を押して欲しかった。

「環境はどうであれ君はその仕事自体には向いていると思うよ。好きだというのは才能なんだから。」

どんな仕事か聞いていないけどね、と彼は付け加えた。

「有り難う」



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