彼氏はイケメンマフィア
「そうですか。いやはや遂に颯龍様にも”想い人”が…。側近として祝福いたします。しかし、その少女、傷の状態が酷いですね。」


東龍が祝福の言葉を述べる。


「そうなんだ。いますぐ病院に連れていきたいのだが…。」


傷の度合いが酷く低体温症にもなっている。できるだけ早く病院での治療を受けさせてやりたいが…。


「申し訳ありませんが、それは危険すぎます。ここは我々の権力が強い影響を及ぼす国ではありませんから…。」


やはりな。


「分かっている。仕方がない、香港に帰ったらすぐに病院に連れて行くからな。南龍を待機させておくよう伝えろ。」


「承知いたしました。お車は既に到着しています。どうぞ。」


「あぁ。」


仕方がないが安全を考慮して香港に戻ることにした。


(勝手に連れ出してしまって悪いな…。なぜお前はあんな場所にいた?その口で早くお前について聞かせてくれ…。)


そう心で呟き、少女を抱えながら車に乗り込んだ。

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