両手いっぱいのこの愛を
「生徒会に来てくれた君達、学校をより良くするために私に力を貸して欲しい。
そして何かあった時は私を頼ってくれ。ここまでで質問は…まぁ、ないよな。
では、まず君達に先輩の紹介を…」
「すみません。質問いいですか」
1年生のなかからひとりの男がおもむろに手を挙げる。
話を遮られ清美はここまでのどこに疑問があったのかと不思議に思いながらも「なんだ?」と穏やかにその男を見つめた。
「先輩と俺の結婚式はいつですか?」
「いつでもない。誰だ君は」