赤い刻印 - Secret Love -
「え、いや!私はただ先生に渡す物があるだけで…」
「少しくらいいいじゃないの。また一沙ちゃんのお料理食べたいわ」
「えっ、ちょっ…!」

私は半ば強引に家に入れられてしまった。
ただでさえ先生と気まずい状況なのに…。
おばあちゃんにプレゼントを託して帰りたい!

「大丈夫かな?先生帰ってきたら怒られちゃう」
「いいのよ。ここは私名義の家なんだから」
「でも…」
「この家では明仁より私のほうが強いのよ!あの子私には逆らえないんだから」
「そ、そうなんだぁ」

おばあちゃんの笑顔に私も思わず微笑む。
そしてそれとほぼ同時に玄関のほうで物音がした。
どうやら先生が帰ってきたらしい。


「ただいま。何か騒がしく… 矢沢!?」
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