赤い刻印 - Secret Love -
「欲に負けただけ?あんなディープキスするなんて先生欲求不満なの?」
「~~っ。お前はいつもストレートすぎるんだよ」

先生はそう言って私の頭を軽く叩く。

「いった~い」
「痛いほど叩いてない」

先生は私に背を向けて部屋の窓を少しだけ開けた。

「じゃあ、どうして矢沢は俺を誘った?」

窓から冷たい風が部屋の中に吹き込んできて、暖房で暑すぎる室内には心地がいい。


" どうして誘った? "

その言葉に何も言えず俯いたままの私。
先生は話題を変えるようにこっちを振り返って少しだけ微笑んだ。


「…そろそろ帰りな。送るから」


先生はどんな言葉を期待してるの?
そして私は?
私は何を期待してるんだろう…?



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