赤い刻印 - Secret Love -
「何でこんなストーカーみたいな真似を…」
「たまたまだよ」
「嘘でしょ」
「どうだろうね?」

そんな偶然があるわけない。
香川の家は全く違う方向だし。

「これでまた脅しのネタが1つ増えたな~」

香川が楽しそうにデジカメの画面を切り替えていく。
その笑みに少しだけゾクッとした。
香川ってどこまでもイメージと違いすぎる。
表と裏の顔がここまで違うとは思わなかった。

「矢沢さん」
「な、何よ?」
「先生の家に出入りできる関係なら、テスト問題くらい簡単に持ち出せるよね?」
「は?」
「矢沢さんなら村田先生も油断するでしょ?期末のテスト問題GETしてきてよ」
「な、何言ってんの…?」
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