赤い刻印 - Secret Love -
「ん?まあこういう顔にこの性格だし」
「先生は何が楽しくて生きてるの?」
「…さあな」

ボソッと呟いた彼の表情はやっぱりポーカーフィスだった。

「真面目すぎて疲れない?たまにはぶっ飛んだことしたくない?」
「例えば?」
「え?うーん…。例えば生徒とエッチしちゃうとか~?」


バコッ。
私のその発言と同時に頭に軽い痛みが走る。
先生が持っていた教科書で私の頭を軽く叩いたようだ。


「バカ言ってないで早く帰って勉強でもしろ」
「いったーい!」
「そんな強く叩いてないだろ」

先生は少し怒った様子で私に背を向けた。

「冗談なのに」

私はそのクールな後姿を見つめながら口を尖らせる。
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