赤い刻印 - Secret Love -
先生は普段どんな感じでデートするんだろう?
彼女の前でどんな風に笑って、どんな顔で眠るの?
きっと私がそれを知ることはない。

「先生」

ゆっくりと先生のほうを見上げた。
先生も私のほうを見ていてその真っ直ぐな瞳に吸い込まれそう。
心臓の鼓動が止まらない。


「私、村田先生が好きー…」



ついに言葉にしてしまった。
先生への本当の気持ち。


「やざ…」

戸惑いの表情を浮かべながらゆっくりと近づいてくる先生。
私はそれを拒むように先生を軽く睨んだ。

「でもっ!もうこれ以上先生には近づかないから!」
「え…」
「もう家には行かないし学校でも前みたいに普通に接する」
「…」
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