赤い刻印 - Secret Love -
「あー、またそういうエリート発言!これだから国立大卒の真面目教師さんは」
「学歴がどうこうってことじゃない。高校出ておいたほうが将来の幅が広がるし、色々と得るものが…」

いつもの先生口調でそう言われても今の私には響かないよ。

「どっちでもいい。連れてって」

私はそう言って先生のジャケットを掴んだ。

「もうどこにも居場所ないの。先生のせいだ」
「…ごめん」

私が拗ねた様にそう言うと、先生は本気で申し訳なさそうな顔をした。
こういうところ真面目すぎるんだよな…。

「先生は今も後悔してる?」
「ん?」
「あの日のこと」
「…ああ」

先生は少し悩んだ後に小さく頷いた。

「やっぱり!遊びであんなディープキスしたんだ、最低!」
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