赤い刻印 - Secret Love -
「私の言いなりになるって！」

私にはイマイチよく分からない。
彼女が何を考えてるのか、何をしたいのか。
その問いに答えを与えるかのように香川がゆっくりと口を開いた。

「矢沢さんには分かんないだろうけど、1人って結構キツイの」
「…」
「矢沢さんはいつも友達に囲まれててクラスの中心にいるから。分かんないよね」
「まあ…」

どこかで香川は別に1人でも平気な人なんだろうと思ってた。
でも
よく考えたらそんなワケないよね。

私は1人になるのが怖くて、麻美やみんなに合わせて香川の悪口を言ったりしてた。
そして香川が孤立するような雰囲気を作ってた。
それが一種のイジメだって自分でも分かってる。
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