赤い刻印 - Secret Love -
振り返るとやけに機嫌の良さそうな香川が立っていた。
今日の課外授業はほとんど彼女と行動していて、正直周囲の視線とか麻美たちの反応を気にするのに疲れ果てていた。
今日はできるだけ早く家に帰ろうと思っていたらまた香川の登場だ。
「別に用事はないけど。何で?」
「ちょっと付き合ってよ」
「学校の外でもあの約束は有効なの?」
「ちょっと買い物するだけ。いいでしょ?」
「…はいはい」
「じゃあ後でね」
私は小さなため息をついた。
これなら金銭でも要求されたほうが多少はマシかもしれない。
「どうしたー?冴えない顔して」
「あ、文幸」
香川と入れ替わるように私に声を掛けてきたのはクラスメイトの文幸。
今日の課外授業はほとんど彼女と行動していて、正直周囲の視線とか麻美たちの反応を気にするのに疲れ果てていた。
今日はできるだけ早く家に帰ろうと思っていたらまた香川の登場だ。
「別に用事はないけど。何で?」
「ちょっと付き合ってよ」
「学校の外でもあの約束は有効なの?」
「ちょっと買い物するだけ。いいでしょ?」
「…はいはい」
「じゃあ後でね」
私は小さなため息をついた。
これなら金銭でも要求されたほうが多少はマシかもしれない。
「どうしたー?冴えない顔して」
「あ、文幸」
香川と入れ替わるように私に声を掛けてきたのはクラスメイトの文幸。