ただ、逢いたくて―P.S.愛してる―


その日、仕方なくあたしは一人で家に帰った。

疲れていたあたしはベットに倒れ込む。
眠りの中であたしは...
変な夢を見た。

そこには彼がいて。
晴輝はあたしを見てポツリと言った。

「菜月、ゴメン」

「なんで謝るの?」

「一人にしてゴメン」

「じゃあ、今すぐ迎えに来てよ」

「ゴメンね」

そう言って彼は暗い道を進もうとする。

「待って!晴輝!」

彼は振り返らない。

「晴輝!晴輝!」

バッ!!
夢から覚めると、あたしの頬に涙が伝っていた。

あたしは数カ月ぶりにジュエリーボックスを開いて、あるものを探す。

それは一番奥の長い箱に閉じ込められていたあたしの光。
箱を開け、あたしの首にかけると再び輝きを放ち出したペンダント。

「晴輝…」

あたしはそのペンダントに彫られた文字を指でなぞる。

~I remember for you~
 FROM HARUKI

《私は貴女を忘れない‥晴輝》

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