仮面をかぶった王子
「そうに決まってるでしょー」
小草は笑いながら言った。
「んー、普通。なんで?」
私が聞き返すと、小草は恥ずかしそうにもじもじして話す。
「えー……?そういう計画するの好きだし。劇とかなら脚本作ってみたいし、カフェなら服とか作ってみたいし、お化け屋敷なら構成とかしてみたいし……」
とにかくウキウキしながら話す小草。こっちまで嬉しさが伝わってきて、思わず小さく笑ってしまう。
「そうなんだ、そうか。文化祭、楽しみだね」
「うんっ、高校初めての文化祭だもんっ」
そう微笑んだ小草はとても可愛いかった。