ヤンデレくんとツンデレちゃん
いいところに来た。

どうぞどうぞ、コイツを連れてってください。


「なにやってるの? めぐむくん」


はやく、手を引いて、どこか遠くへ……


「光合成かな」


なにいってんの。


「気持ち良さそうだね」

「でしょ?」

「いや、そこは、日光浴でしょ。光合成ってアンタは植物か。つーか、すんな。あたしの隣で」


……しまった。

無視するつもりが、関わってしまった。


「さすが梁ちゃん……ボクの未来のお嫁さん!!」

「なりません」

「いや、今のキレッキレなナイスツッコミこそがその証だよ」

「は?」

「ボクのボケと絶妙なハーモニーを奏でていたねぇ。運命かな?」

「奏でてないから」


病んでる割にめちゃくちゃプラス思考なのがまた面倒くさい。


「ほんとごめんね千穂」

「ううん。仲、いいね」


そういってニッコリ微笑む千穂は天使だと思う。


超絶可愛い。

愛でたい。

大切にしたい。


なんなら、

捕まえて手元に置いておきたい……


……ん!?


待って。

毎日ヘンなのに付きまとわれてるせいで、

あたしの思考回路までおかしくなってきた気がする……。
< 13 / 296 >

この作品をシェア

pagetop