ヤンデレくんとツンデレちゃん


 *


「……どこ、ここ」

「んー? ボクの家」

「はぁ!?」


タクシーを降りると、目の前には豪邸が。


「大きすぎるでしょ」


予想以上に金持ちじゃない?

なんでうちの学校にいんの、ほんと。


「って……あたし、帰ってやることが」

「それなら心配ご無用だよ?」

「なにが」

「さっき自宅に連絡しておいたから。お祖母様に、遅くなりますと」

「え……おばあちゃんに?」


てか、いつの間にしたの。


「学祭の準備だと伝えたら、頑張ってってさ」

「まったく……」

「帰りはちゃんとお送りしますって言ってあるから。安心してくれたよ」

「勝手なことして」

「こうでもしなきゃ、梁ちゃんと2人きりになれないしねぇ?」
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