ヤンデレくんとツンデレちゃん
あんなに表舞台に立つのは嫌だったのに。
練習を重ねるごとに、楽しいと感じるようになってきた。
……愛と一緒だから。
「休憩しよっかー」
「10分後に開始ね」
トイレにやってきたあたし。
あたしが個室に入ってすぐ、誰かがやってきて話を始めた。
「板野さんずるくないー?」
「いつもめぐむくんにかまってもらって」
――!!
「たしかに美人だけど、地味じゃん」
「わかる。お洒落とか全然興味ないよね。女子力なさすぎ」
……聞こえてますが。
しかし、それがみんなの本音だったわけだね。
愛のいる手前言えなかったけどそれが心の声ってわけだ。へぇ。
女子って怖いなぁ。
「言いたいことあるなら本人の前で言えばいいのに」