ヤンデレくんとツンデレちゃん
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梁の出ていった部屋で、勉強道具を片づける未兎。
「なにやってんだろ、僕」
鞄に詰め込むと、立ち上がる。
「帰ろ」
「――なに、さっきの」
「……え……」
グイッと未兎の腕を掴むとベッドに張り倒したのは、愛だった。
「な……めぐむ、寝てたんじゃないの?」
「半分ね」
「…………」
「梁ちゃんになにしようとしたの、未兎」
「どうしたの。なにキレてんの」
「答えてよ」
「ちょっとからかっただけじゃん」
「キスしようとした?」
「!!」
「梁ちゃんの手、柔らかくて気持ちよかった?」
「怒んないでよ。手くらいで」
「その手、砕いてやりたい」
「は……?」
「未兎じゃなかったらバキバキに砕いてやりたい」