ヤンデレくんとツンデレちゃん



「はあ」


部屋を抜け、ロビーまでやってくるとソファにかけた。


つ、疲れたぁ……。

こういう場所に来るだけでも抵抗あるのに、あいつのせいで余計に体力が削られた。


普通に過ごす3倍は体力を消耗してる気がする。


さっきのだってそう。


なーにが、

『梁ちゃんとのはじめてのチュウを思い出しながら』よ。


……あたしとのって、どういう意味かな。


他に誰かとしたことあるってこと?


そんなことを考えるのは深読みしすぎだろうか。


だけど考えずにはいられない。


あたしと付き合う前のことなんて考えても仕方ないのに。


あいつだって男で。

どう考えてもモテているし。


女の子とのそういう経験、きっと、それなりにあるよね……。




「休憩?」


やってきたのは――御影くんだ。

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