ヤンデレくんとツンデレちゃん


キスはしたものの、なんだかんだ学校では友達みたいなノリでいるから、いまいち実感がわかないけど。


デートか。そっか。

そういうのも、するんだよね。


でも……デートって、どんなの?


「楽しみにしててね、梁ちゃん」


そういえはま連絡先も交換してないや。


愛は忙しいだろうから、何日一緒に過ごせるかなんて本当に曖昧だ。


だから、そんな風に具体的に予定を考えてくれているのが嬉しい。


「連れて行きたいとこって?」

「ナ・イ・ショ」


――それが一番コワイ。


「ヘンなとこ連れてったらグーで殴るよ?」

「んー、むしろ殴られたいなぁ」

「キモ……!」

「ねえ、梁ちゃん」

「なに」

「前から思ってたんだけど。梁ちゃんのキモいって、“気持ち悪い貴方も大好き”の略だよねぇ」

「普通に気持ち悪いです」

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