ヤンデレくんとツンデレちゃん
そんな生活が一週間も続くと、
「……そろそろ、かかってくるかな」
22時前には、自然と電話が気になって仕方ない自分がいた。
着信が入るとすぐに出たい衝動を抑え、あえて数秒待ってから出る。
……飛び出て“待ってた”のが伝わるのが恥ずかしいから。
「もしもし」
『こんばんは、梁ちゃん。今日も引きこもってたの?』
「んー、まぁね」
『ラジオ体操したらどうかな?』
「やだよ、めんどくさい」
『ボクとする? テレビ電話で』
「シュールだねそれ……」
『買い物とか行かないの?』
「行ってるよ、スーパーなら」
『そっか。梁ちゃんは家事してるから運動不足にはならないね』