ヤンデレくんとツンデレちゃん



そんな生活が一週間も続くと、


「……そろそろ、かかってくるかな」


22時前には、自然と電話が気になって仕方ない自分がいた。


着信が入るとすぐに出たい衝動を抑え、あえて数秒待ってから出る。


……飛び出て“待ってた”のが伝わるのが恥ずかしいから。


「もしもし」

『こんばんは、梁ちゃん。今日も引きこもってたの?』

「んー、まぁね」

『ラジオ体操したらどうかな?』

「やだよ、めんどくさい」

『ボクとする? テレビ電話で』

「シュールだねそれ……」

『買い物とか行かないの?』

「行ってるよ、スーパーなら」

『そっか。梁ちゃんは家事してるから運動不足にはならないね』

< 240 / 296 >

この作品をシェア

pagetop