ヤンデレくんとツンデレちゃん
「……どこ触ってんの」
「喉」
いや、それはわかるけどさ。
普通そんなとこ触る……?
「なんで喉なんか」
「鳴らないかなぁって」
つー、っと指で喉をなぞられる。
くすぐったい。
「鳴る……って?」
「猫って喉鳴らすよね。ゴロゴロと」
「ふーん」
って、なんで猫?
「どんなときに鳴らすか知ってる?」
「さぁ。わかんない」
飼ったことないし。
「嬉しいときだよ」
「!!」
「梁ちゃん、ボクに会えてすごく嬉しそうだから。今にも鳴りそう」
「鳴るかっ……!」
「ここにさぁ。リボンつけたら可愛いだろうね。鈴つきの」
「つけるかバカ」
「猫耳カチューシャの方がいい?」
「猫から離れろ」
「だって梁ちゃん、仔猫みたいなんだもん」
「はぁ……?」