ヤンデレくんとツンデレちゃん
「簡単には懐かない。逆毛だってたてる。だけどご主人様が大好きだから、眠るときは寄り添うんだよね」
「あんた、いつあたしのご主人様になったのよ」
「猫耳つけるなら、しっぽもつけて欲しいな」
「いやつけるなんて言ってないし」
喉元にあった指は、そのまま下降していく。
「なによ……」
「猫じゃらしの方がお好み?」
「絶対要らない」
「梁ちゃんみてると手懐けたくて仕方ない」
「あんたは尻に敷かれる方が向いてそうだけどね」
すると、愛がふっと笑った。
「なにがおかしいの」
「だって……」
笑いを堪えている様子だ。
ほんとは大きな声で笑いたいけど、おばあちゃん起こすと悪いから気にしてくれていたりするのかな。
「なに? どうしたの?」