ヤンデレくんとツンデレちゃん
*
職員室に課題を提出したあたしは靴箱へと向かった。
……闇雲愛と。
「お疲れさま」
こっちの台詞だ。
すっかり遅くなってしまった。
問題を解ききるまで根気強く教えてくれた、アイツ。
「……ありがと」
「え?」
「だから……ありがとうって、言ってるの」
「梁ちゃん……」
目を見開いてあたしを見てくるアイツ。
やば。
また、なんかおかしなスイッチ入れてしまった!?
一瞬全身で身構えたのだけれど、
「お安い御用だよ、姫」
そういうと靴を履き替え、「帰ろうか」とあたしの隣を歩き始めた。