ヤンデレくんとツンデレちゃん
「完成」
「すごい……」
スタンドミラーにうつるのが自分だと思えない。
「千穂、プロみたい!」
「モデルがいいんだよ。わたしはちょっとお手伝いしただけ」
「そんなことない。あたしがひとりで全部こなそうと思ったら何時間かかるか……いや、1日が終わっちゃうよ」
白地に赤い金魚模様の浴衣が可愛すぎる。
「これ、千穂が用意してくれたの?」
「ううん、それはね。闇雲くんからのプレゼントだよ」
愛からのプレゼント……!?
「梁ちゃんに着せる日を楽しみにしてたみたいだから。それ着て会いに行ったらすごく喜ぶと思う」
「愛が……」
「今ね、闇雲くんも準備してるから」
「……??」
「闇雲くんの着付けは未兎くんがしてるんだけど。もう終わったかな?」
「未兎が……?」
って、待って。
「千穂って、未兎が男の子って知ってるの?」
「うん」