ヤンデレくんとツンデレちゃん
「梁ちゃん、腕が落ちたね?」
「う、うるさい」
久しぶりなんだから上手い方がおかしくない?
「なーんか。髪型とか。着付けとか。乱れるの気にして本気出せてないね?」
「黙れ」
「女の子だねぇ」
「うるさいってば。集中させて」
「ボクの方が倍は捕まえてるよ?」
全然思うようにすくえない。
「もういいよ。あたしの負けで」
「でもね、梁ちゃん」
「なに」
「ボクは金魚よりもなによりも、梁ちゃんずっと捕まえてたいな」
「……は?」
「ボクの家に用意しようかな。この子たちの水槽とは別に。梁ちゃん専用の水槽」
「…………」
「あ。梁ちゃんのあみに、大きな穴があいた」
「っ、あんたが変なこというから……!」