ヤンデレくんとツンデレちゃん
昼休み明けの体育の授業のあと、教室に戻ると、まるで屍のような闇雲愛が机に顔を伏せてダウンしていた。


……触れないほうがいい。


そっと、隣の席に腰掛けようとしたとき。


「体育もうサイアクだったよー。なんで、むさくるしい連中と絡み合わなきゃならないのかなぁ。ねぇ、梁ちゃん。ボク今ほんとに虚無ってる」

「知るか」


やっぱり話しかけてきた。

そのままくたばっていればいいものを。


「絡むなら梁ちゃんとがいいのに」

「あんたが言うとアウト」


伏せていた顔をチラッとこちらに向けてくる。


ちょっと上目遣い気味であたしを捉えると、

「まぁ、いっか」

謎に納得しはじめた。


「……なにが?」

「こうしてまた梁ちゃんと話してれば、なにがあってもパワー補充できるし」

「っ、バカ」

「ふふ。なんだかんだ、梁ちゃんて」

「なによ」


「……ボクのこと、すきだよね?」

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