病院嫌いなのにステップファミリーはお医者さん
明け方になって、咳が出て目が覚めた。時計をみたら4時。
咳と息苦しさで横になっていられなくて、ベッドに座り込んだ。
ママが気がついて、「由美、咳がでてきたね。苦しいよね?パパ呼んでくる」って部屋を出た。

「由美ちゃん?苦しいねぇ。ちょっと胸の音きくよ。」って聴診器を当てられた。
だんだん、苦しさが増してきて、座り込んで肩で息をしながら咳き込む状態になっていた。

「由美ちゃん、喘息の発作が出ちゃったから、注射するよ。」ってパパはすぐ注射を用意した。
「チクってするよ」って聞こえてすぐ、腕に痛みがきた。
息苦しくて注射の痛みよりも、苦しさから涙が出てきた。
「はい、注射がんばったね。もう少ししたら、ラクになってくるよ」ってパパに言われた。
ママが背中をさすってくれてる。

しばらくして、咳も治まってきた。
「おさまってきたね。もう1回、聴診させてよ」ってパパが聴診器をあててきた。
「うん、もう大丈夫そうだ。安心して寝なさい」って言われて、頷いた。
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