千秋先輩。その鈍感、本気ですか?
待って、待って待って待って待って。
…私今、またものすごい恥ずかしいこと言った気がする!
1人で赤面してると、
「俺さ」
千秋先輩が嬉しそうに立ち上がる。
「明日からもっと頑張らないとな!
新キャプテンとしてもプレーヤーとしても。
今日は泣いたけど、もう泣かないくらい強くなる」
先輩の瞳が星みたいにキラキラしてる。
「それに寺原にもっと俺のこと好きになってほしいし!」
「はい!……え?」
千秋先輩が今まで見たことないくらい
優しい笑みを私に向ける。
い、今のってどういう意味!?
「よし、寺原!今から久々に1on1するぞ!」
考える間も無く先輩がボールをパスしてくる。
「は、はい!」
千秋先輩、今のは天然ですか?それとも…!?