千秋先輩。その鈍感、本気ですか?
先輩もメンバーも帰って、

後はマネージャーだけになった。



昨日のこととさっきの愛海ちゃんの言葉が未だに引っかかる。



「鍵返してくるね!」



七菜先輩が走っていく。




き、気まずい____!




もやもやする!本当にこれでいいのかな?




「綾乃ちゃん」




愛海ちゃんの方から口を開く。



「あのね、本当にさっきのこと忘れて欲しいの。
ごめんね勝手で」




申し訳なさそうに下を向く愛海ちゃんに
私はなんて言えばいいのかわからなかった。



「全部、聞きたい!」



分からなかったはずなのに、
気がつくと口が先に喋ってた。




「愛海ちゃんが思ってること全部聞かせて!
私このままもやもやするの嫌だし
私が何か悪いことしちゃってるなら謝りたい!」





そういうと愛海ちゃんはぼろぼろと泣き出した。




「違うの。綾乃ちゃんは何も悪くない。
私が八つ当たりしちゃっただけなの…!」





七菜先輩が帰って来たけど、
察してくれたみたいで引き返してくれた。




「とりあえず、落ち着ける所行かない?」
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