千秋先輩。その鈍感、本気ですか?
「ごめんね綾乃ちゃん。つい取り乱しちゃって」




「ううん。落ち着いた?」




「うん…」


愛海ちゃんが照れくさそうにマグカップを回す。



ゆっくり話がしたかったけど、

さすがに泣いてる愛海ちゃんを連れ回すのは気が引けて、私の家に来てもらった。



コンコン



ノックの音がして、お姉ちゃんがお菓子を持って入って来た。




「綾。お菓子忘れてるよ」



「ごめん!ありがとう」




「愛海ちゃんだっけ?初めまして、綾の姉の美月です。綾と七菜からよく話聞いてるよ、
可愛くて働き者のいい子だって。
今日は時間遅いし、もし都合が良かったら今日は泊まってく?
明日は日曜日だから部活は午後からなんだよね?」



「そんな!悪いです」

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