千秋先輩。その鈍感、本気ですか?

驚愕

(どうしよう…)


ボールを磨きながら考える。



結局あの後、
愛海ちゃんと輝についての話は一切せずに
普通の女子会として終わってしまった。



隣でボールを磨いてる愛海ちゃんを見つめる。



(私は千秋先輩が好きで、輝は大事な幼馴染。
愛海ちゃんは輝が私を好きだと思ってるから
私が愛海ちゃんを応援するのは嫌味に思うかな?)


ぱちっ



愛海ちゃんと目が合う。

にこっと笑ってくれたことにホッとする。



(どうしたらいいんだろう…)



七菜先輩に相談する?

いや、でもあんまりバスケ部の人に話すのはな…
千秋先輩と輝は当事者だし…




「ごめん!ちょっと遅くなっちゃった!」




七菜先輩が慌てた様子でやって来た。





「珍しいですね!」





「昨日遅くまで美月と電話してたからかな〜?
つい寝坊しちゃって」





「お姉ちゃんとですか?」





「うん。
今日部活終わったら一緒に映画見に行くんだ♪」





「あっそれってもしかして
『君が好きって言えない君へ』ですか?」





「そうそう!あの映画さ〜




七菜先輩と愛海ちゃんの会話の側ではっとする。


そっか!お姉ちゃんに相談したらいいんだ!
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