千秋先輩。その鈍感、本気ですか?
(…頭が全然追いついてない…)


輝が私のことを好き?


嘘でしょ?

……ううん、本当は薄々気づいてた。



なんとなく、本当に少しだけだけど、
輝と私がお互いに思ってる

"好きの違い"

には気づいてた。



気づいてたのに、
輝を苦しめるみたいなことを言っちゃったんだ。



もし、私が千秋先輩に同じことを言われたらどうだろう。絶対悲しくなる。


でも、じゃあどうすれば良かったの?

期待させるだけさせといて放っておけばよかった?

気づいてないふりをすれば良かったのかな?




「分かんないよ…」




いつものベンチにうずくまる。

一昨日の千秋先輩との会話がものすごく昔のことに感じる。





「千秋先輩に会いたい」
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