千秋先輩。その鈍感、本気ですか?
輝の本気
「あ…」
 



風邪も1日で治って朝練に行こうと思って
ドアを開けると輝と出くわしてしまった。





「一昨日はごめん!」




輝が私に平謝りする。





「顔上げて。私こそ、逃げてごめん。でもやっぱり輝のことは… 





「待って」





輝が私の返事を遮る。




「別に今すぐ返事が欲しい訳じゃない。
一昨日も言ったと思うけど、絶対振り向かせるつもり。
今まで噂に頼ったりして卑怯な部分はあったと思う。
あやは流されるかな、なんて思ってたから。
でももう今度は正々堂々頑張りたい。
だから、時間が欲しい」





「…それでも、気持ちは変わらないと思う」





「…可能性がある方に賭けるのがダメなことか?
よっしゃあや!学校まで競争しようぜ。
よーいドン!」





「えっ!?ちょっと待ってよ輝!」
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