千秋先輩。その鈍感、本気ですか?
(重い…!!)


大量の湿布とテープ。


保健の先生に捕まってすっかり遅くなった挙句、
どっさり貰ってしまったから動きづらい。




「何やってんだよ。貸して」




ふいに荷物を全部取られる。

輝が制服で立ってる。





「えっもうみんな帰った!?」





「俺さっきまでシャワー浴びてたし分かんないけど、
多分。暗いし待っとくからこれしまったら急いで着替えて来いよ」





「ごめん!ありがとう」




2人で体育館に戻る。


そういえばこんなに近くでまともに並んで歩いたの久しぶりかも。

心無しか輝の背が高くなった気がする。



シャワー浴びたって言ってたけどまだ汗だくみたいに見える。




「?何、そんなにまじまじ見て。照れるじゃん♪」




「いや、真面目に練習頑張ってんだなって」





「まじで返すなよ〜。当たり前だろ」




輝が「つまんねぇ」みたいなことを言って倉庫のドアを開けようとした。
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